真実はいつも少数派


松代大本営地下壕、戦争が残した壮大な無責任【真実はいつも少数派】No4

山岡淳一郎が歩く真実を伝える現場。

今回は、太平洋戦争の本土決戦のために皇居、政府機関などの移転を夢想して造られた松代大本営。その計画はずさん。権力者の無責任さは、現代の辺野古新基地移転、イージスアショア、原発につながる。


【真実はいつも少数派】捨て石の沖縄、差別つくる国体思想 「ハンセン病を生きる」作家・伊波敏男の半生③

2歳で沖縄戦を経験し、10代で療養所生活に入った伊波さん。「天皇国家にとって沖縄は住んでいる県民ではなく、国土防衛戦です」「優秀な民族の血を守るとし、汚れた血のハンセン病患者は強制隔離された」。自ら回復者と公表し、国家的差別にさらされた生き証人の言葉は重い。当事者の歴史に学ぼう。


「真実はいつも少数派」 第2回 カミングアウトの苦闘 作家・伊波敏男 ハンセン病を生きる②

山岡淳一郎のインタビュールポ「真実はいつも少数派」」第2回

ハンセン病回復者であることを公表し、差別と偏見、排除の思考と闘いながら自伝『花に逢はん』(沖縄タイムス出版文化賞受賞)はじめ珠玉の作品を著してきた伊波敏男の半生後半。

沖縄脱出後、12回に及ぶ手術を経て手が動くようになった伊波青年。ハンセン病回復者であることを隠さず、堂々と生きようと決心する。だが、カミングアウトの試練は厳しい。結婚生活を撮ったNHKのドキュメンタリー番組は放送中止、家族とも離れ離れに。人間とは何か、尊厳とは何か、生きる本質が語られる。そして次回は、松本大本営地下壕から再び話は沖縄に。

【お詫び】

最後の次回予告の画面で、伊波さんのお名前の表記が誤っていました。

伊波敏夫さんではなく、伊波敏男さんです。

お詫びして訂正いたします。


「真実はいつも少数派」第1回 決死の沖縄脱出  作家・伊波敏男 ハンセン病を生きる①

「ハンセン病を生きる」作家・伊波敏男の半生①

米軍政下の沖縄、舟で決死の脱出!

山岡淳一郎のインタビュールポ「真実はいつも少数派第1回」。

ハンセン病回復者であることを公表し、差別と偏見、排除の思考と闘いながら自伝『花に逢はん』(沖縄タイムス出版文化賞受賞)はじめ珠玉の作品を著してきた伊波。14歳から始まった療養所での隔離生活。川端康成との出会い。高校に進むため、死を賭してサバニで療養所を脱出。しかし米軍政下の沖縄、鹿児島への船に乗るには検疫官の厳しい検査をパスしなくてはならない。乗船拒否条項の筆頭にハンセン病はあげられている。伊波少年は米民政官の情け容赦ないチェックをどうくぐりぬけるのか……。

 デモクラシーは多数決が鍵を握るが、多数が正しいとは限らない。少数派の声にこそ真実や、未来を見とおす視座が宿っていることがある。その思いを大切に当事者の声に耳を傾け、もう一つの道をさぐる。次回は、ハンセン病をカミングアウトして生きる苦闘。