竹信三恵子の信じられないホントの話


訪問介護が受けられない!介護を崩壊させるのは誰だ!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20241015

投票するときぜひ考えてください。老後を自宅で過ごすとき欠かせない訪問介護。今、制度を支える事業所は、国からの介護報酬の度重なる引き下げで収入が減り、ヘルパーさんたちへの賃金の引き上げで支出は増え、そうでなくても慢性的労働力不足は解消されず、倒産・閉鎖が相次いでいます。すでに、地域に一つもないところが全国で97自治体、ひとつしかいところは269自治体。

今、制度は瀬戸際にあります。追いやっているのは、国の政策。介護保険に公費の割合を増やすことは、自民党も(あの安倍政権の時でさえ)公明党も公約に掲げてきたのに、選挙が終われば、知らんぷり。逆行を推進しています。困るのは高齢者だけではありません。介護離職、ヤングケアラーも話題になりますが、現役世代の家族が介護をに担えと言われたら、どうしたらよいのでしょうか。

介護保険制度を崩壊に追いやる政策がごり押しされてきた実体と背景をじっくり語り、今度の選挙でどこに投票するか判断の切り札としてアンケート結果も発表します。

★関連リンク

ウィメンズアクションネットワーク【こんなはずじゃなかった、介護保険 〜 政党に公開質問 #衆院選2024 】

https://wan.or.jp/article/show/11539

2024年10月15日 収録


関西生コン事件 仰天の現場証言~無罪の被告人と兵糧攻めされる業者【竹信三恵子の信じられないホントの話】20240806

経済ジャーナリスト竹信三恵子のほとんど報道されない大事な「関西生コン事件」の解説。刑事裁判で無罪になった二人の組合員と、組合員を雇った、組合員に仕事を出したことを背景にセメントの販売を拒絶され兵糧攻めにあっているセメント製造業者のご本人からお話を聞きました。

過激な労組の暴力事件のイメージを振りまいた関西生コン事件、ここにきて「正当な労働組合活動」にいちゃもんをつけて公安や組織犯罪担当の警察や検察が無理な事件を作ってきたこと、その本質は日本には珍しい「産業別労働組合」潰しであったことが明らかになってきました。

また、労働組合を潰すために、中小生コン業者の団体である協同組合が大手セメント会社住友セメントと結託してセメント販売店に圧力をかけ、組合員を雇用したり組合員に仕事を出したりしている生コン製造業者に対して出荷を拒絶させる「兵糧攻め」をしていたことも明らかになりました。

「関西生コン事件」は、大阪や関西での労組と事業者組合の紛争ではなく、戦前から続く「産別組合」と経済界・政府の対立の突端だったのです。ほとんど知られていないことですが、戦前の日本では産業別労働組合が主流でした。政府はこれが反政府的な運動となることを恐れながら、他方で国際連盟に加盟するために「労働組合」を認める必要があり、その結果、産別組合には治安維持法を適用する等苛烈な弾圧をし、他方で企業内の御用組合を養成する政策をとってきました。その図式は、今も残っています。歴史の経過を含めて詳しく解説します。

2024年8月6日 収録


ライドシェアの真実 誰が得するゴリ推し政策【竹信三恵子の信じられないホントの話】20240603

経済ジャーナリスト竹信三恵子が掘る日本の労働現場。今回は鳴り物入りで、なぜか「あの人たち」が推し進めるライドシェアの真実。ご存じでしたか?いま日本で語られる「ライドシェア」は「日本固有の」ライドシェアです。反対論も多かった中で、「日本型ライドシェア」はタクシー会社が運転手を雇用し、適用地域も制限されて始まりました。しかし、需要はもっとある、タクシーが足りない(どこで???)、もっと自由に使えたら便利という声がメディアで拡散され、早くも全面解禁へ向けた見直し論が押し出されています。慎重論を唱えると「既得権益を守ろうとしている」と非難されます。どこかで聞いたセリフです。でも、それってホント?タクシーは足りないの?働く人は幸せなのか?利用する人も幸せなのか? また世論を誘導されさらに不安定な労働に従事する人を増やすことになるだけではないか。

そこで、自交総連書記長の髙城政利さんと労働ジャーナリスト浦田誠さんを交えて、「日本型ライドシェア」の真実と世界のライドシェアの現実をお伝えします。

2024年6月3日 収録


名ばかり委託・請負で首切り横行 クロネコメイト、スクールカウンセラー【竹信三恵子の信じられないホントの話】20240528

経済ジャーナリスト竹信三恵子が解説する日本の労働の現実。私たちのくらしに身近なクロネコ、子どもたちに欠かせないスクールカウンセラー、そのいずれもが今不安定な雇用によって生活を脅かされています。そのからくりを現場の当事者からうかがいます。

自分も同じ立場にある、何をしたらいいかわからないという方、一度相談をどうぞ。

■全国一般三多摩労働組合 公式サイト

http://zsantama.org/

・電話相談受付

 042-571-1953 (AM10:00 - PM8:00)

・LINE友だち追加はこちら

 https://line.me/R/ti/p/%40ron9045w

2024年5月28日 収録


芸能界は人権嫌い?働く人が守られない仕組み【竹信三恵子の信じられないホントの話】20240226

ジャニーズ、宝塚、お笑い界、映画・演劇界と、ハラスメント・性加害がクローズアップされた2023年。嫌なことでも、つらくても、黙って受け入れるのが当然に思われた世界からも異議申立が続きます。アンケートから浮かび上がるいわゆる芸能界で働く人たちの環境に注目しつつ、世界標準にはいまだに追い付かない日本の「人権」の問題点を語り合います。

出演

 藤田 早苗さん(国際人権法研究者・エセックス大学人権センターフェロー)

 森崎めぐみさん(俳優・一般社団法人日本芸能従事者協会代表理事)

司会

 竹信 三恵子

2024年2月26日 収録


弁護士と元西武百貨店社長が語る舞台裏 【竹信三恵子の信じられないホントの話】20231115

ジャーナリスト竹信三恵子が、水野 誠一さん (株式会社IMA 代表取締役、元西武百貨店社長、元参議院議員) 棗 一郎さん (日本労働弁護団元幹事長)をゲストに「西武池袋百貨店でのストライキ」の舞台裏を掘ります。

2023年8月31日、池袋西武百貨店で一日だけ行われた労組のストライキ。一日全館休業となりました。労働組合員たち300人の集会やデモ行進には、沿道から手を振る人や声援を送る人もいて、労組の異議申し立てに共感が広がっていました。

労働組合が会社を支配する親会社の方針に異を唱えてストライキを行い、あの西武池袋店が一日休みになった、そのことだけでもニュースですが、しかし、ほんとうの意味はもっと深いところにありました。

資本を通じて会社を支配する親会社のもと直接の雇用者である会社には事実上何の権限もないときに雇用や労働条件を守るために組合は何ができるのか、百貨店とは何か、働くものと取引先、地域や顧客が作り上げるブランドの価値は誰が守るのか、さらに虚偽の情報を振りまいて時に欺瞞としか言いようのない手法ですすめられる会社買収の違法性や倫理をどう問うたらよいのか、語るべき課題は広範にあります。

このストライキを現場で見守り助言してきた弁護士棗さんと、西武百貨店を守ろうと奔走していた元西武百貨店社長水野誠一さんに、ときに関係者に嘘の情報を流しつつ出来レースで文化発信の拠点でもあった百貨店を外資系投資ファンドと量販店に売り飛ばした生々しい企業買収の舞台裏を語っていただきました。

2023年11月15日 収録


「家政婦」だって労働者だ! 〜 家事労働者が過労死する国 【竹信三恵子の信じられないホントの話】20230922

経済ジャーナリスト竹信三恵子が暴く信じられないホントの話。今回は「家政婦さん」問題です。人気テレビ番組の主人公でもある家政婦さん。住み込みで「家族同然」に暮らす人もいます。一方で、働く家族を支える「家事サービス」は身近に利用する方も増えています。家事だけでなく介護も担う重労働に従事している人も少なくありません。そんななか、寝たきりの利用者の家庭に1週間住込み、休憩時間(睡眠時間も含めて)5時間で、家事と介護が混然一体となった労働に従事していた女性が過労死した事件がありました。この裁判を入り口に、家事労働者を「労働者」としての保護を認めない日本の政策を暴きます。世界はどんどん先に行き、家事労働者の権利を保障する条約も締約国が増えています。このままでは有能な家事労働者は海外に出稼ぎにいてしまうかもしれません。広く深く「家事労働者」を語ります。

出演

 佐藤 学(総合サポートユニオン執行委員)

 土屋 華奈子(家事労働者)

司会

 竹信 三恵子

・有償家事労働者(ドメスティックワーカー)調査ご協力のお願い

https://docs.google.com/forms/d/e/1FA...

・家事労働者にも労災認定を!訴訟 |公共訴訟のCALL4(コールフォー)

https://www.call4.jp/info.php?type=it...

2023年9月22日 収録


ジャニーズだけでけじゃない~国連作業部会が明らかにしたもの【竹信三恵子の信じられないホントの話】20230817

国連がジャニーズを調査に!という見出しが躍った「国連ビジネスと人権の作業部会

訪日調査」。8月4日には、調査の担当者の記者会見が開かれましたが、質問も報道もジャニーズ一色。しかし、作業部会のミッションレポートでも記者会見でも、女性労働者、技能労働者や原発労働者の差別や搾取の実体を含め、日本の労働現場の人権状況が広範囲に明確に指摘されていました。その落ちこぼれてしまった問題の中から、エンタメ業界とLGBTQI+を中心に、日本の労働と人権を話し合います。

出演は、森崎まゆみ(俳優・一般社団法人日本芸能従事者協会 代表理事)

    神谷悠一(LGBT法連合会事務局長)

司会は 竹信三恵子

国連ビジネスと人権の作業部会 訪日調査

2023年7月24日~8月4日

ミッション終了ステートメント

https://www.ohchr.org/sites/default/f...

2023年8月17日 収録


偽装フリーランスとインボイス増税∼「フリーランス保護法」陰にちらつく下心【竹信三恵子の信じられないホントの話】20230623

経済ジャーナリスト竹信三恵子が働く現場でこっそり進む信じられない話をお伝えします。働き手としての保障はゼロ、と言われてきたフリーランスをめぐる保護新法が、4月下旬に成立しました。大きな前進も獲得された法律ですが、一方で6月に実質増税の動きに反旗を翻した「STOP!インボイス全国一揆」集会が東京や関西を含む20カ所で一斉に行われるなど、フリーランスもこれで安心、という状況とはほど遠いと言わざるを得ません。会社に常駐し会社員並みの働き方をしても、労働者と扱われず保護の外に置かれている「常駐フリー」、別名「名ばかりフリー」への対応も、未整備です。華やかに登場した「フリーランス保護法」はどこまでフリーを守れるのか。 フリーランスの働き方の向上を目指して活躍する小泉なつみ(「インボイス制度を考えるフリーランスの会」)、杉村和美(出版ネッツ・副執行委員長)の二人に語ってもらいました。

「常駐フリーしゃべり場」についてはこちらから

https://union-nets.org/archives/8766

2023年6月23日 収録


関西生コン 作られた「反社」労組の虚像【竹信三恵子のホントの話】20230404

「関西生コン」、ご存じですか? ヤクザまがいの暴力労組がゆすりたかりをし、大量に逮捕された反社集団事件、そう思い込まされていませんか。今でも野党政治家を批判するときに関西生コンと友好的、というデマを知ったかぶりで書き込む人たちもいます。でも、それは、巧妙に仕掛けられた関西での生コン業界の組合つぶし宣伝でした。多くの人のイメージを作った大量のSNS投稿やYouTube動画は、後に月に70万円で雇われていたレイシスト集団によるものであることをその代表者が公表しています。そういう背景や産業別労働組合の活動がようやく理解されるようになったのか、労働組合としての正当な行為が犯罪とされていたことが明らかとなる無罪判決が出るようになりました。関西生コン事件とは何だったのか、じっくり話します。

出演は、全日本建設運輸連帯労働組合(全日建)書記長の小谷野毅さん、現役のミキサー運転手でもある松尾聖子さん、そして、労働ジャーナリストの竹信三恵子さんです。

自主上映会のご案内 金額・申込先など ➡ ず~~と下の方にあります

https://www.sienkansai.org/film-kokok...

収録は、2023年4月4日


非正規春闘 「賃下げ日本」の素顔【竹信三恵子の信じられないホントの話】20230320

労働ジャーナリスト竹信三恵子の信じられない日本の労働現場報告。大手春闘は満額回答続出と報道されていますが、では、今や労働人口の4割を占める非正規労働者の現場の実態はどうなっているのか。地位の不安定も労働条件の劣悪も、変わらないまま、この時代に時給の事実上の切り下げさえ行われています。その最前線で、組合を作り、憲法に保障された労働三権を駆使して、自らの地位の向上に立ち上がる3人の話を聞きました。黙手座っているだけでは、状況は変わりません。ちょっと怖いけど、立ち上がって手をつなぎ、声を上げることの大切さ、そういう動きを守る周囲の目が必要であることを痛感します。

【相談先はこちら】

https://hiseiki-syunto.jimdofree.com/

メール:hiseikisyuntouu@gmail.com

2023年3月20日 収録


労使で語る「最低賃金をあげよ!」【竹信三恵子の信じられないホントの話】20221116

物価の急騰で、食費も交通費も切り詰めなければならない人が出てきています。名目賃金が上がっても物価の高騰で帳消し、むしろ実質賃金は下がり続けています。そして日本は元気がない。そこに打つべき政策は「最低賃金の再アップ」です。労働者も中小企業の経営者も「賃上げ」によって生活に多少でも余裕ができることが、みんなの幸せにつながると力説しています。最賃の再アップの意味と、それが望まれながらなかなか実現しない日本の根本的な問題を徹底的にお話しします。

出演は、

「最低賃金大幅引き上げキャンペーン」事務局 河添誠さん

自ら経営者である中小企業家同友会全国協議会政策委員長 石渡裕さん

生協労連書記次長 渡辺利賀さん

2022年11月16日 収録


安倍の業績?「働き方改革」(明石順平さん)【竹信三恵子の信じられないホントの話】22220908

ジャーナリスト竹信三恵子が深堀する日本の労働現場。安倍元首相の業績は何だったのか?「働き方改革」とはやされてきた一連の政策は、何をもたらしたのか。その欺瞞を冷徹な統計をもとに明石順平さん(弁護士)が読み解きます。この政策は、国民を騙し、ごまかし、いいようにして、逼塞させていることに、今更ながら驚きます。民主主義は、だまされない国民を育てることから始めなければいけないと、つくづく思わされるお話でした。

収録は、2020年9月8日


生活保護 大減額! 裁判所も批判、統計偽装のからくり(白井康彦さん)【竹信三恵子の信じられないホントの話】

ジャーナリスト竹信三恵子が深堀する日本の労働と福祉の現場。今回は、最低賃金や各種控除の基礎としても多くの人に影響する生活保護費の算定問題。生活保護バッシングを背景に、生活保護費は、2013年の第2次安倍内閣のもと、デフレ下で物価が下がったから連動して引き下げるという理由で大減額されました。統計上物価がこんなに下がってる、それに合わせるだけといわれるとなんとなく理屈に合いそうに思われるのですが、トンデモなかった!厚労省が、物価の下落率が異常に大きくなるように不合理な統計手法を駆使して数字を作っていたのです。政府の物価統計の元締めである総務省統計局の数字ともかい離していました。統計の偽装はその後もたくさん発覚していますが、これは本当にひどかった・・・。生活保護費の引き下げの違憲違法を争う訴訟でも、3つの地裁がこの点を批判しています。統計問題に詳しい元中日新聞編集委員の白井康彦さんに訊きます。

2022年7月8日収録


正社員がアブナイ!「解雇」といわない首切り【竹信三恵子の信じられないホントの話】22220524

労働現場を追いかけるジャーナリスト竹信三恵子が掘る「正社員の首切り」の実体

出演は、会社の合併に伴い「あなたたちがする仕事がなくなった」という理由で自宅待機となり解雇されてしまった客室乗務員たちの組合から吉良紀子さん(ユナイテッド航空訴訟原告、元客室乗務員)、労働問題の現場で奔走してきた弁護士棗一郎さん(日本労働弁護団常任幹事)。

昨年はコロナ禍で失業率が上昇し、2022年3月までとされていたコロナ特例措置の雇用調整助成金、休業助成金の期限が来た後の解雇増加が心配されました。特例措置は今年6月まで延長となり、なんとなく小康状態に見えている昨今です。ところが、労働相談には、正社員の解雇をめぐる相談が相次いでいます。コロナ禍による業績悪化だけでなく、ポストコロナを見据えてこれをいい口実に事業の構造自体を組み替えようという動きが起きているようです。飲食業界の女性非正社員などの大量失業は「女性不況」とも呼ばれ、クローズアップされてきましたが、その蔭で正社員切りも巧妙に横行しています。そんな身になったら、あなたならどうしますか。

2022年5月24日 収録


連合が自民に急接近⁉ 鈴木剛×鮫島浩【竹信三恵子の信じられないホントの話】2022年4月14日 収録

出演者:鈴木剛:全国コミュニティ・ユニオン連合会(JCUF・全国ユニオン)会長

    鮫島浩:政治ジャーナリスト

連合の自民党への急接近が話題になっています。経済界との緊張感を保ちながら利益の分配を交渉で勝ち取るため、野党支持が基本になってきた労働組合。それが、経済界の支持をバックにしてきた与党の自民党への連携に転換したかのようなこの間の動きに、批判や戸惑いも強まっています。働き手の現場で起きている、信じられないような状況を、当事者の方々をお招きして話し合ってきたこの番組でも、働き手の今後と密接にかかわるこの信じられない転換について、整理し、労働運動と労働者の今後を話し合ってみたいと思いました。

これまで、この件について連合の内部からの声がほとんど聞こえてこないのですが、今回は、連合の内側から非正規や管理職などの労働問題に取り組んできた鈴木剛さんをお招きしました。この転換について、政界再編の視点から論評されてきた鮫島浩さんとのお二方で、一体、何が起きているのか、今後の労働運動、労働者のために何が必要なのかなどをめぐって話し合っていきます。

収録日2022年4月14日


勝訴後のびっくり展開~同一賃金同一労働訴訟【竹信三恵子の信じられないホントの話】20220304

労働問題を追い続けるジャーナリスト竹信三恵子がきく、日本の最前線。

ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー価格はさらに高騰し、上がらぬ賃金と相まって、働く人の生活苦は高まるばかりです。岸田首相でさえ賃上げの重要性を繰り返していますが、賃金を上げるのに首相の一言で済むわけもありません。大事なのは、労働者が労使交渉で賃金の引き上げを勝ち取ること、制度として最低賃金を引き上げること、加えて同じ労働に関しては非正規でも正規でも同じ賃金を支払うこと。この「同一労働同一賃金」をめぐっては、非正規であるがゆえに格差を押し付けられてきた人たちが訴訟を起こし、勝訴の結果になったものもありました。その裁判の後にあった予想外の会社の対応を、勝訴した日本郵便とハマキョウレックス、敗訴したメトロコマースの当事者の声を交えてお送りします。

出演は、浅川喜義(郵便配達:日本郵便労働契約法20条訴訟原告)、後呂良子(地下鉄売店の販売員:メトロコマース訴訟原告)。

収録は、2022年3月4日


技能実習生が妊娠すると 日本の闇【竹信美恵子の信じられないホントの話】20211102

◆技能実習生リンさんの無罪判決を求める署名はこちらから↓

【ネット署名】

https://bit.ly/3k0hEU9

【紙媒体の署名(コムスタカホームページ)】

http://www.kumustaka.org/TITP/2021.10...

・出演者:石黒大貴(弁護士)

     巣内尚子(研究者・ジャーナリスト)

労働現場を追いかけてきたジャーナリスト竹信三恵子がお届けする今の日本にある信じられないホントの話。今回は、外国人技能実習生の信じられない処遇です。技能実習生については、人としての権利を無視した仕組みなどが「現代の奴隷制度」と批判され、米国務省からは「人身取引」との指摘も受けています。こうした技能実習生の扱いが、また、ひとつの悲劇を生みました。熊本県のミカン農家で働くベトナム人技能実習生の女性が病院にも行けず宿舎で死産、それが「死体遺棄」、つまり赤ちゃんの遺体を捨てた、として逮捕され、有罪判決を受けたのです。背景には、実習生を人ではなく労働力として呼び寄せ、妊娠がわかれば強制帰国、出産や子育てを支える仕組みも乏しい、という実習生制度の重大な欠陥があります。この「熊本の技能実習生『死体遺棄』判決」について話し合うなかで、女性の人権無視の究極とも言える実習生の妊娠問題を考えていきます。

収録は2021年11月2日


職場の何がLGBTを拒むのか~当事者からみた日常の困難【竹信三恵子のホントの話】20210803

出演者:

浅沼智也(映画監督、トランスジェンダー当事者&活動家)

神谷悠一(一般社団法人 LGBT法連合会 事務局長)

清水直子(プレカリアートユニオン執行委員長)

いまいろいろな労働問題が日本社会では起きています。この問題が重要なのは、働くことは人が生活していくための必須といってもいい基盤だからです。ところが、そうした経済的自立の手立てが性によって阻まれている現状があります。職場の女性差別はよく知られている例ですが、いま、とりわけ注目されているのが多様な性「LGBT」の人々の労働問題です。労働力不足で老いも若きも働いてほしい、という声が高まっている一方で、こうした働き手を阻む壁の驚くような不合理さについては意外に知られていません。その現状を直視し、解決方法をさぐるため、当事者の方々と一緒に話し合っていきたいと思います。

収録は、2021年8月3日

プレカリアートユニオン

https://www.precariat-union.or.jp/


GAFA労働者の反撃 課税ばかりじゃない人間らしい働き方も!【竹信三恵子の信じられないホントの話】20210721

今や国境を越え、世界に広がるネットの世界。国家を超える存在となったGAFAM。創業者は時代の寵児となり、国家並みの資産を蓄積し、その成功に魅力を感じる人も大勢います。しかし、GAFAMの労働環境はどうなっているのか、そこには搾取と支配の前時代的なルールが最先端の衣を着て横行しているようにも見えます。

今回はアマゾンの労働現場の実態を当事者の話を聞きながら考えます。

興味を持たれた方は


Amazon労働組合 Twitter

https://twitter.com/amazonunion2019


五輪はカンベン コロナ禍の医療現場 【竹信三恵子の信じられないホントの話】20210527

コロナの渦中に、ワクチン接種をめぐる混乱が続いています。医療へのアクセスの公正と人権が日々問われていますが、同時に、その医療を提供する労働者の側の人権も、いま未曾有の危機に瀕しています。コロナ禍で医療人材の不足が問われる中での五輪の強行、超長時間労働や感染不安などの過酷な労働実態、感染への不安をはけ口のように医療者に向けられる差別や心無い言葉、そして、今年4月からは、ワクチン接種の要員確保などを理由に看護師の日雇い派遣までが解禁されました。今回は、日本医療労働組合連合会(医労連)の森田進・書記長、松田加寿美・看護対策委員会事務局長をスタジオにお招きし、医療現場で働く人々に何が起きているのか、その解決に真に必要なものは何かを考えていきます。


【竹信三恵子の信じられないホントの話】会長が主導 差別チラシ横行の職場で〜フジ住宅事件をめぐって〜 20210508

職場であなたの出身地をめぐる差別文書を毎日のようにまかれたらどうする? という問題について、考えます。「そんなことありえない」と思う方も多いかもしれません。でも、大阪市の一部上場住宅会社の職場で、社員の在日女性が民族差別的な文書を配布されるという事件がありました。昨年7月、大阪地裁はこういう会社のありようを違法として、社員の損害賠償の請求を認める判決を出し、今年4月にはNHKのニュース番組でも大きく報じられました。事件はいまも高裁で争われていますが、このニュースの背景を探るとともに、新型コロナでコロナ差別も問題化するいま、改めて職場と差別について考える手がかりにしていきたいと思います。

出演は、事件の原告、事件を担当した村田浩治弁護士、支援をしてきた文公輝さんです。

収録は、2021年5月8日

より詳しく知りたい方はこちらのサイトまで

ヘイトハラスメント裁判を支える会

 https://moonkh.wixsite.com/hateharass...


【竹信三恵子の信じられないホントの話】我慢しないで話にきて!女性のための相談会~男性も必見!女性相談が映すコロナ禍の深層 20210227

ジャーナリストの竹信三恵子と3月13,14日に大久保公園で女性による女性のための相談会を企画する雨宮処凛、吉祥眞佐緒、丸山理絵。

年末年始、労組などによる「コロナ被害相談村」が、東京の新宿・大久保公園で開かれました。そこでは2008年の年越し派遣村とは様変わり、女性からの相談が2割近くにのぼり、コロナ禍の女性への被害の大きさが明らかになりました。静かに進行する女性の経済的精神的困窮とその背景、女性専用の相談会を開催する意味を語ります。今回は、なぜ女性だけなのか? と疑問に感じる男性たち必見、女性相談が映し出すコロナ禍の深層です。

【女性の皆さん 一人で苦しかったら、ぜひ来てください!」

なんでも相談できます、話だけでも大丈夫。一人で抱え込まないで!

     2021年3月13、14日

     @新宿大久保公園10時~17時迄(最終受付16時30分)

情報は、ツイッターの「女性による女性のための相談会」https://twitter.com/sodanforher2021 を参照。

収録は2021年2月27日


【竹信三恵子の信じられないホントの話】コロナ禍の介護崩壊〜介護労働者軽視政策が招いたもの〜20210119

ジャーナリスト竹信三恵子が労働の現場の信じられないホントの話を当事者に聞くシリーズ。

コロナ禍の中でも、在宅の介護を支えるホームヘルパー。その労働の現場は、ひっ迫しています。利用者は支払っている報酬がホームヘルパーに支払われていると思いがちですが、そうではありません。人件費を別建てせずにサービスを点数化しそれに応じた介護報酬が事業所に支払われるシステムである結果、ヘルパーの賃金は削られる一方。突然のキャンセルや準備にかかる時間分の支払いがされないことが常態化しています。それでもやりがいを感じて続けるヘルパーの使命感をよいことに、制度の改善は進みません。

ホームヘルパーの労働状況を問う国賠訴訟を提起した当事者、伊藤みどりさんをお迎えして、私たちの暮らしを支えるヘルパーの現状と問題を解明します。

収録は2021年1月19日


【竹信三恵子の信じられないホントの話】イブを路上で過ごす 路上女性殴殺事件の衝撃〜“女性不況”と非正規労働〜20201216

11月16日、東京・渋谷区のバス停でホームレスの女性が、近くに住む40代の男性に殴殺されました。背景には、コロナ禍の中での女性不況と貧困化する弱い者に手を差し伸べるべき社会の機能不全があります。

長く自身も路上で暮らしつつ、アーティストとして活動しながら路上生活する女性の自助グループ「ノラ」に関わっているいちむらみさこさんに、リアルな路上生活と非正規労働、DVによって安全ではないホームから出ざるを得ない女性の存在、非正規労働の安全ネットの不備や生活保護の問題点など、ある哀しみと共に考えます。

収録は2020年12月16日


【竹信三恵子の信じられないホントの話】保育民営化の闇〜エッセンシャルワーカーの使い捨て〜20201205

コロナの感染拡大防止へ向けた緊急事態宣言などの下でも住民の生活を支えた働き手たちは「エッセンシャルワーカー」と呼ばれて称えられた。だが、こうした働き手たちは本当に報いられているのか。3月からの一斉休校の中で働く親たちのためフルタイムで小学生を預かった大阪府守口市の指導員たちが、4月からの民間企業への委託のあと、まとめて雇い止めにあった。千葉県四街道市のでも、社会福祉協議会に委託された学童保育の指導員が、子どもたちの過密受け入れに意見したことで雇止めにあった。

保育園でも、民間委託のあと利益が上がらないと突然閉鎖される事件が相次いでいる。保育士が園の改善やコロナでの休業補償を求めて団体交渉を行った直後に閉園が公表され、保育士が県外の他の保育園に異動させられる事件もあった。

 背景には、財政削減下での民間委託や、非正規公務員の法定化ともいえる「会計年度任用職員」制度などエッセンシャルワークの担い手の労働条件の悪化が見えてくる。

 「エッセンシャルワーカー使い捨て」の背景にある担い手の待遇悪化を、今年、会計年度任用職員制度に失望して退職した瀬山紀子さんと、守口市の元学童保育指導員で学童保育訴訟の原告の一人、中尾光恵さんを招いて考える。

収録は2020年12月5日


【竹信三恵子の信じられないホントの話】外国人労働者 使い捨ての30年 〜当事者に聞く「移民開国」政策の闇〜

「働き方改革」では、「外国人単純労働者の受け入れ」「第2の開国」がはやされ、「特定2号」として家族との定住も可能な枠組みをつくった、とも喧伝されました。しかし、現実には、日本ではとっくに多数の外国人労働者が働き、定住して家族を抱え、日本社会を支えています。政府はそうした働き手を無視し、無権利のまま放置してきました。今回のコロナ災害は、そのツケが回り、生活の支えがない外国人労働者の困窮と人権侵害の山を引き起こしています。こんな政策では、日本は外国人労働者から見捨てられます。上智大学教授の稲葉奈々子さんと、当事者として、日本で10年以上働き、在留資格がないことで収容されて仮放免中の外国人労働者、ベヘザードさんに現状のお話を伺います。

収録は2020年8月27日


【竹信三恵子の信じられないホントの話】あきらめない!本物の同一労働同一賃金 〜コロナ下での基本給差別に挑んだ京都放送労組〜

竹信三恵子が追いかける日本の働き方。今回は、ちょっと元気の出る話。ゲストは、京都放送(KBS)労組 古住公義副執行委員長。

「同一労働同一賃金」というけれど賃金本体の基本給は置き去り? 「同一労働同一手当?」と皮肉られた「働き方改革」の同一労働同一賃金の限界に、コロナ拡大下の春闘でKBS労組が挑戦、16万円もあった正規と非正規の基本給格差を9万円にまで縮めました。。コロナ下での「三密」なしの労使交渉とは? 基本給の同一労働同一賃金って日本でもできるの? 「Withコロナ」時代の非正規差別是正の秘訣と労働運動の可能性を考えます。

収録は、2020年8月11日


【竹信三恵子の信じられないホントの話】フリーランスの「自由」~NOルールNOセイフティネット 20200701

今や「ハケン」よりも多くなったフリーランス。コロナ下の現状をジャーナリスト竹信三恵子が出版関連産業のフリーランスユニオン「出版ネッツ」の杉村和美さんと話し合います。政府の「多様な働き方」推進策のなか、会社に縛られず働けるとして推奨されてきたフリーランスですが、現状は実態が普通の労働者と大差がないのに、NOルール、NOセーフティネットの危うさがあります。働く側から見た現状と今後に求めるものが明らかになります。

収録は2020年7月1日


【竹信三恵子の信じられないホントの話】ウーバーイーツな世界 〜究極の「自己責任」〜

都会の街角のそこここに見られるようになった、ウーバーの配達スタッフ。自転車で颯爽と通り過ぎる姿に新しい働き方が見えるように錯覚しますが・・・・。ウーバーイーツで働くおふたりのお話をききながら、究極の自己責任ともいうべきそのシステムを解剖します。

収録は、2020年6月2日


【竹信三恵子の信じられないホントの話】「キャバ嬢」差別がコロナをひろげる〜尾を引く休業補償排除事件〜20200429

「キャバ嬢」は夜の店で男性の隣に座ってお酒を飲むだけで稼ぐ派手で楽な仕事というイメージがテレビでもあります。ほんとうですか?

4月初め、接待を伴う飲食業や性風俗関係で働く人は休校に伴う休業補償から除外すると大臣が発言。「職業差別」との批判が高まって撤回され、一見落着したかに見えます。

しかし、問題は解決したわけではありません。キャバクラユニオンでキャバクラ労働者の支援にあたっている布施えり子さんをゲストに、休業補償からの排除が誘発した差別と、それがコロナの拡大防止に及ぼした負の作用について語ります。

収録は2020年4月29日


【竹信三恵子の信じられないホントの話】「働くな!」では生きられない〜コロナ感染拡大下の働き手〜20200408

緊急事態宣言が出ました。店は閉じられ、工場も停止し、人の往来も急減しました。それは、「働き方改革」の名のもとに労働者の約4割多くになった非正規労働者には、生活の糧を奪われることに直結しています。引きこもって感染を防げるのかも今の状況になっては信じていよいいのか不安ですが、何より、お金がなくて住居を追い出され食べるものも買えなくなったら、それでは生きてはいけません。そういう今をどうしたらよいのか、全国ユニオン会長の鈴木剛さんにうかがいます。

収録は、2020年4月8日


【竹信三恵子の信じられないホントの話】ヘイトの後に警察が来た~関西生コン20200326

日本の信じられないホントの話をジャーナリスト・和光大学名誉教授の竹信三恵子さんが紹介します。第一回は、「関西生コン事件」。

ご存知ですか。なんか暴力的な労働組合が警察に逮捕されたんだろう?怖いから近づかない、と思っている方もいるかもしれません。でも、実態は全然違います。今や労働の現場では、組合が労働者の正社員化を求めたり、保育園に入れるための就労証明書を求めると強要罪に問われたり、労豪基本権自体が否定される状況にあります。本当は何があったのか、世界でも珍しい実質賃金の低下する国で労働者は労働条件の向上のために団結し活動する事さえできない現実には驚かされます。

ゲストは、小谷野毅さん(全日本建設運輸連帯労働組合書記長)

収録は2020年3月26日